勤行

【ごんぎょう】

『浄土真宗辞典』によれば勤行とは

[1] 仏道修行につとめること。
(中略)
[2] 「おつとめ」ともいう。法要・儀式を執り行い、経典などを読誦すること。 (『浄土真宗辞典』P.221より)

である。なお、読誦どくじゅとは声に出して読むことである。

会話の中では多くの場合 [2] の意味で用いられ、「おつとめ」と呼ばれることが多い。

先の引用では「法要・儀式」と表記されているが、ここには日常の短い時間の読経どきょうから大きな法要まであらゆる仏事が含まれる。

具体的には

  • 日常のおつとめ(例えば『日常勤行聖典』に載っている「じゅうせい」を読むこと)
  • 法事(年忌法要)
  • 葬儀(葬送儀礼)
  • 納骨法要
  • 入仏にゅうぶつ法要・遷仏せんぶつ法要

などがある。

葬儀について補足すると、葬儀は正式には(『浄土真宗本願寺派 葬儀規範きはん』によれば)「葬場勤行」という。そのほか、葬儀に関連して「臨終りんじゅう勤行」「納棺のうかん勤行」「通夜つや勤行」「出棺しゅっかん勤行」「火屋ひや勤行」「収骨しゅうこつ勤行」「還骨かんこつ勤行」がある。

なお、いずれの勤行も故人への追善ついぜん供養くようではなく仏徳讃嘆ぶっとくさんだん仏恩報謝ぶっとんほうしゃのためにつとめられる。

参考文献

[1] 『浄土真宗辞典』(浄土真宗本願寺派総合研究所 本願寺出版社 2013年)
[2] 『浄土真宗本願寺派 日常勤行聖典』(浄土真宗本願寺派日常勤行聖典編纂委員会 本願寺出版社 2012年)
[3] 『浄土真宗本願寺派 葬儀規範』(勤式指導所 本願寺出版社 2009年)

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