命日
毎月の故人が亡くなった日と同じ日のことを「命日」という。また毎年の故人が亡くなった月と同じ月のことを「祥月」といい、その月の命日は「祥月命日」という。命日は「月忌」「月命日」などとも呼ばれ、祥月命日は「年忌」などとも呼ばれる。また命日の前夜のことを「逮夜」という。
また、祥月命日を縁として行う法要を指して「年忌」ということもある。この法要は「年忌法要」「年回法要」などともいう。「一周忌」「三回忌」「七回忌」などがある。年忌法要については「年忌法要(法事)」も参照のこと。
これらの用語を表にまとめると以下のようになる。
年 | 月 | 日 | ||
2017 | 03 | 22 | 故人が亡くなった日 | |
---- | -- | 21 | この日の夜が「逮夜」 | |
---- | -- | 22 | 「命日」「月忌」「月命日」 | |
---- | 03 | -- | 「祥月」 | |
---- | 03 | 22 | 「祥月命日」「年忌」 | |
2018 | 03 | 22 | 一周忌 | 「年忌法要」 「年回法要」 |
2019 | 03 | 22 | 三回忌 | |
2023 | 03 | 22 | 七回忌 | |
...... | ...... |
なお仏教辞典によれば「祥月命日」に「祥」の字を使うのは儒教に由来している。以下に仏教辞典よりの引用を示す。
祥月 しょうつき
本来は,死後一周年目にあたる死亡月をいう.儒教でこの月を<小祥忌>といったところから,この名称が出た. もともとはその時を期して喪を脱するので祥(=吉祥)といったもの. 後に,年々の死亡月をも<祥月>というようになった. また,その月の命日を祥月命日という.
(『岩波 仏教辞典 第二版』, P.533 より)
しょう-つき [祥月]
年々の死者の死去の月、即ち命日にあたる月をいう。 祥の字は儒教で(礼記)、亡親の十三月の祭を小祥、二十五月の祭を大祥とした語から出で、 仏教に取り入れられて一周忌・三回忌の別称となったが、祥月命日などの語にだけ儒教の語が残ったもの。 また正月ともかくのは正忌月の略という。
(『新・仏教辞典』 P.284 より)
【祥月】しょうつき
また征月とも書き、命月ともいう。もと祥月は一周忌の意味であったが、 日本では俗に毎年の故人死亡の月を祥月というようになった。 祥は『礼記』に一周忌を大祥といったことによる。 (『佛教語大辞典 縮刷版』 P.718 より)
参考文献
[2] 『岩波 仏教辞典 第二版』(岩波書店 2002年)
[3] 『新・仏教辞典』(石田瑞麿 他 誠信書房 1977年)
[4] 『佛教語大辞典 縮刷版』(中村元 東京書籍株式会社 1981年)