舎利弗（シャーリプトラ）

【しゃりほつ】
[人物]　[釈尊]　[十大弟子]
by 梯 良彦 （順照寺）
2018/10/16

釈尊しゃくそんの弟子。サンスクリットではシャーリプトラ、パーリ語ではサーリプッタ。漢訳では「舎利弗しゃりほつ」「舎利子しゃりし」「鶖しゅう鷺子ろし」などと記される。別名ウパティッサ。マガダ国の首都ラージャグリハ（王舎城おうしゃじょう）の北方のバラモンの家に生まれた。はじめは、根本原理については判断を中止する思想である懐疑かいぎ論者ろんしゃサンジャヤの弟子であったが、マウドガリヤーヤナ（目連）とともにサンジャヤの弟子250人を引き連れて、釈尊に帰依きえし改宗した。釈尊の信頼も厚く、代わりに説法をすることもあったという。「智慧ちえ第一だいいち」とも「教えを伝える将軍」ともたたえられた。釈尊よりも年長で先に世を去った。『仏説ぶっせつ阿弥陀あみだ経きょう』では釈尊の説法の相手である対告衆たいごうしゅとなった。釈尊「十大じゅうだい弟子でし」の一人。

参考文献

[1]　『岩波　仏教辞典　第二版』（岩波書店　2002年）
[2]　『仏弟子の生涯　上＜普及版＞』（中村元　春秋社　2012年）

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