羅睺羅(ラーフラ)

【らごら】

釈尊しゃくそん弟子でし。サンスクリット、パーリ語ともにラーフラ。漢訳かんやくでは「羅睺羅らごら」としるされる。釈尊唯一の実子じっしであり、母はしゅ(ヤショーダラー)である。釈尊がわが子の誕生を知って「さわり(ラーフラ)が生まれた」といわれたことが命名めいめい由来ゆらいとされる。9歳の時に、釈尊がしゃほつ(シャーリプトラ)にたくして出家しゅっけをさせたと伝わる。実子であるがために他の弟子をあなどる傾向があり、釈尊にいましめられたこともあったという。修行をおこたらず戒律かいりつを細かく守り「密行みつぎょう第一だいいち」とたたえられた。釈尊「十大じゅうだい弟子でし」の一人。

参考文献

[1] 『岩波 仏教辞典 第二版』(岩波書店 2002年)
[2] 『仏弟子の生涯 上<普及版>』(中村元 春秋社 2012年)

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