華籠
【けろう】
華籠とは元来は摘んだ花を盛る丸く皿状の器(籠)のことをいう。浄土真宗本願寺派では「けろう」と読むが、他宗派では「けこ」と読むことが多く「はなご」とも読む場合もある。本願寺派においての使い方は法要や儀式で声明本(経本)や華葩、柄香炉等を入れる仏具である。古来は竹を編んだものを使っていたが、現代では金属製でメッキが施された物が多い。本願寺派では紐の色は赤、白、青(緑)が一般的に用いられているが紫、白、黄を用いる宗派もある。三本の紐が下がっており、二本の紐を左右の手で持つと必然と進行方向に一本の紐が下がる。その一本の紐の色によって使い道が分かれる。赤はお祝い、一般法要や慶讃法要に用いる。白は追悼法要や葬儀に用いる。青は『浄土真宗本願寺派法式規範』に用途は記載されていない。赤が進行方向に向かっている場合は左が白で右が青(緑)となる。本願寺(西)の法要で使う際は、紐の色はその時の法要の内容によって一色に統一されていることが多い。
参考文献
[1] 『浄土真宗本願寺派 法式規範(改訂版)』(浄土真宗本願寺派 勤式指導所 本願寺出版社 1999年)
[2] 『新編 天台宗法式作法集』(天台宗務庁教学部 2001年)
[3] 『岩波 仏教辞典 第二版』(岩波書店 2002年)
[2] 『新編 天台宗法式作法集』(天台宗務庁教学部 2001年)
[3] 『岩波 仏教辞典 第二版』(岩波書店 2002年)