打敷 水引

【うちしき みずひき】

浄土真宗本願寺派において打敷は法要時に堂内の上卓うわじょく前卓まえじょく礼盤らいばん向卓むこうじょく脇卓わきじょくにかける装飾布そうしょくふのことである。もつを供える場合に使う。寺院の本堂に用いるものは正方形やひしがたの大きな布をしょくの正面にかどが来るように掛けることが正式であるが、昭和以降では背面を略した三角形や台形の布を前面に垂らす形も多くある。仏壇に使用される打敷はこの形である。他宗派では卓袱うちしき卓圍うちしきとも書く。

水引は板敷いたじきに直接置いた前卓の打敷の下にかける装飾布のことである。下掛したがけともいう。水引は卓の脚を隠すのが目的である。脚より下に垂らすことはしない。また本願寺では水引を使う作法はなく、浄土真宗本願寺派の一般寺院の法要などで打敷と同時に用いる。打敷だけ使うことがあっても水引だけ使うことは無い。

平常時
左が打敷のみ、右が水引のみかけた状態
打敷と水引
礼盤打敷と前卓打敷、水引

参考文献

[1] 『浄土真宗辞典』(浄土真宗本願寺派総合研究所 本願寺出版社 2013年)