梵鐘

【ぼんしょう】
梵鐘

梵鐘とは浄土真宗に限らず、各宗派の寺院にまつられているがねのことである。梵鐘の内容は各宗派によって様々な捉え方がある。浄土真宗では法要や儀式を開始する30分前、または1時間前にく。近代化する以前、時計は珍しいものであった。梵鐘が鳴ると「寺院で何か始まるな」という合図である。このことから梵鐘はしゅうしょうともいう。打数は十打と決まっている。最後の二打は少し撞く間隔を狭くする。また朝、夕の時報として撞くこともある。

第二次世界大戦の時、供出の一つとして梵鐘を国に納めなければならなく、ほとんどの寺院はこれに従った。現在あるものの多くは戦後に作られたものである。

参考文献

[1] 『浄土真宗本願寺派 法式規範(改訂版)』(浄土真宗本願寺派 勤式指導所 本願寺出版社 1999年)